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三夕(さんせき)の歌

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お店に持ってきた色づいた楓の盆栽も
たった2日で色味は薄くなりチラホラ散り出してしまいました。

盛りは一瞬で、刻々と季節は移ろいでいきます。
 
散りいそぐ楓の盆栽をみていると秋の夕暮れを詠んだ、
藤原定家の歌が浮かんできます。

見渡せば 花も紅葉もなかりけり 裏の苫屋の 秋の夕暮れ

秋の寂しさが感じられる歌です。


調べれば、これは「源氏物語」の明石の巻の一節を思いながら詠んだ歌だそうで、
静寂な夕暮れ時の質素でわびしい苫屋の風情が、
僕達がよく知る「侘び」「寂び」の言葉の意味合いと通じているそうです。


西行法師、寂蓮法師、藤原定家の三人が
秋の夕暮れを詠んだ有名な歌の一つで
「三夕の歌」と呼ばれています。
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軽井沢店

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今期の営業も27日をもちまして終了となりました。

昨年に引き続きお立ち寄り頂いた方、
毎年お顔を出してくださる方はもちろんの事、
今年もたくさんの皆様との出会い、ご縁をいただきました。

ありがとうございます。

軽井沢は少しづつ紅葉が進んで秋の装いを新たにしていきます。


銀座池の端羽生も色づく秋の盆栽で皆様をお迎え致します。




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中秋の名月

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今年の十五夜は9月15日だそうです。

天気予報ではあいにく曇りとなっていますが、ススキを置いてお月見ができるといいですね。

念のため雨竹庵では月の掛け軸と糸ススキを飾っておきました。

仲秋に書かれた、ぴったりの満月の掛物です。

 

9月の「十五夜」を中秋の名月と呼びますが、10月の十三夜を「後(のち)の月」と呼びます。

「後の月」は十五夜についで美しい月とされ、古の宮中では「十三夜」の夜に宴を開いて月を愛でていたそうです。

これも以前に森前会長に言われたことですが、

「十五夜を見て、十三夜を見ないのは『片月見』と言って縁起が悪いから両方見るんだぞ!」

と言われたのを思い出します。


月の満ち欠けでも様々な呼び名があります。

弓張月(ゆみはりづき)、待宵月(まつよいづき)、寝待月(ねまちづき)


こんな呼び名で月を見上げたら、いっそう風情が増しますね。

三つ足の正面

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先日お客様から三つ足の鉢や水盤の飾り方でご質問がありました。
 
正面は一本足が前にくるのか?
それとも二本足が前にくるのか?

私がお答えしたのは、一本足を前にして飾ってください。

でした。

我が親方にして会長の森前氏から昔そう教わりましたし、

後日あるご住職にもそう教わりましたので、その時のお話をします。
お寺にある三つ足の香炉は二本足を正面とし仏さま(上座)に向け、
一本足が人間側(下座)になるようにして飾ります。

三つ足の花器があったので、一本足をこちらに向けて、
お花の正面は何で人間側に向けて活けてあるのか聞いてみました。



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ご住職は、

「お供えされたお花を通して仏様は教えをこちらに返してくださっているので
 それで良いのです。
 床の間に飾られた盆栽や水石もこちらを向いて「教え」を説いてくれているのでしょう。」

とおっしゃっておりました。
ありがたや。
宗派によっても多少解釈は違うかと思いますとも付け加えられました。

梅雨明け 銀座

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快晴の銀座では 
都知事選を明日に控えた候補者の演説が鳴り響いています。


先日からこの真柏が海外の旅行者達から
絶大な人気です。 




立ち上がりの水すいを抱きながら捻転する幹芸、
自然の厳しさを芸術的に表現している天シャリ。

なんて事がわからなくても 一目見て、
日本の盆栽に感動してくれています。


持って帰れれば。

という声をお店でも聞きますが残念です。

みなさん写真で我慢してもらってます。  
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片言の英語でお話ししていると、 
来年の世界盆栽大会にまた来るという方も多くいらっしゃいます。 
たとえ写真でも雨竹庵の盆栽を見て 
ひとりでも多くの人が世界大会に来てくれると嬉しいです。

書帯草

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この草物盆栽を初めて見たのはいつのことだったか。

風趣を感じる清々しい姿に心を打たれ、
初夏、盛夏の飾りに使ってみてはと、お客さまにオススメしています。
名前の由来もまた一興で、
想いをしたためた恋文をこの草で帯の様に結び、
緑の色が褪せる前に届いて欲しいと願いを込めて送ったそうです。

書帯草、良いですね〜。 
もし見つけたら、是非手に入れてみてください。 
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笹舟

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あっという間に7月に入りました。


七夕を目前に姫孟宗竹をお店に持ってきました。
 小ぶりな鉢でどこにでも飾って季節を楽しめます。


さやさやと涼しげで、風に揺れたりして、いとをかし。









小さい頃を思い出して「笹舟」作ってお店の池に浮かべてみました。
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父の日

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もう間もなく父の日ですね。
母の日よりも父親へのプレゼントの方が
何を贈ったらいいか悩んでいる方は多いのでは!


店頭に私が選んだオススメの盆栽を並べてみました!


いつもとは違った飾り方をしてますが、
イベント限定の一風変わったディスプレイです。
いつもと違うからか、若い女性の方の入店が増えている様で、
手のひらに乗るかわいい楓を買われていきました。
 
父の日に盆栽!
家に帰るたび、盆栽の話で前よりももっと親子の会話が弾むのではないでしょうか。
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雨の銀座

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五月も中旬、遠く沖縄ではそろそろ梅雨入りを迎える頃です。


今日の銀座は雨で人通りも疎ら。

しかし、盆栽にとってはゆっくり、じっくり、芯まで水がしみてゆく大切な雨です。

店内の盆栽を入れ替えました。

雨を受けて花を膨らませてゆく岩がらみ。
アジサイとよく間違えられますがアジサイとは親戚で同じ科に属するつる性の植物です。
その名の通り、山地の岩崖などに自生していて、岩崖や木に絡みつきながら生長し、花を咲かせます。

この時期に山に釣りに出かけると、自然の中でも見つけることができるので探してみてください。
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藤薫る雨竹庵

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店の中に入ると甘い香りに包まれる銀座雨竹庵

香水の原料にもなっているので、良い香りがします。

道行く人にも香るのか、来店された方とそんな話になりました。




今日、ライラックの盆栽も開きだしたので、
さらに香りは鼻孔をくすぐります。

江戸にも藤の名所はありますが、
銀座で藤の花見も「粋」ですね。

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銀座にはミツバチも住んでいるので、時々来店されてはしばらくしたら帰られます。
ガラスの壁に激突して帰れなくなっているミツバチは、
ティッシュに優しく包んで玄関までお見送り致します。

写真には納められなかったですが、本日もご来店いただきました。
ご存知の方もいるかと思いますがこんなプロジェクトがあります。

銀座ミツバチプロジェクト
URL  http://gin-pachi.jp/